ふらッとあーと

ふらっと訪れた美術館や展覧会についての記録

塩田千春『鍵のかかった部屋』 神奈川芸術劇場(KAAT)

内覧会にお邪魔してきたのに、会期終了後の更新になってしまった…

バタバタしすぎて、書けなかったのです、ブログの鮮度が落ちる…

 

 

ということで、神奈川芸術劇場で開催していた塩田千春のヴェネチアビエンナーレ帰国展です。

www.kaat.jp

 

大学生の頃(ちょうど1年前くらい)、担当の中野学芸員が特別講師として開催された、ヴェネチアビエンナーレの報告を兼ねた講演会を大学で聴講した。

 

ここだけの話、サンドイッチマンの伊達(金髪メガネの方)にそっくりだ!と心の中で思っていた。

 

そんな中野学芸員は、話がとてもおもしろく、夢中になってヴェネチアビエンナーレに決まるまでや現地での話を聴いた記憶がある。

 

そして、作家の塩田千春。

真っ赤な糸を使用する作品で有名だ。

とくに個人的に思入れのあるのは、2013年に国立新美術館で開催された「DOMANI・明日展」で展示されていた《大陸を越えて》だ。

塩田千春「大陸を越えて」 国立新美術館 DOMANI・明日展 2013 - YouTube

(短い映像だが、雰囲気がわかる)

 

大量の靴が床に並べられている。

どれも片方のみで、必ず手紙がついている。

そして、靴から伸びる赤い糸は、部屋の角一点に集中している。

 

展示室を入った瞬間に広がった圧倒的なパワーをいまでも覚えている。

手紙もひとつひとつに思いが込められたもので、ずっと読んでいた。

奥の方には入れなかったので、全てを読むことはできなかった(量的にも)が、願わくば読んでみたいところだ。

 

今回、ヴェネチアビエンナーレに出品された作品も《大陸を越えて》に似ているところがある。

今回は靴ではなく鍵がポイントだ。

 

展示室(小劇場のよう)に入ると、無数の赤い糸が部屋中を駆け巡っている光景が広がる。

その中には、扉がある。

帰国展といいつつ完全再現ではないKAATでの作品は、ヴェネチアで真ん中にあった船が扉になっているのだ。

 

扉を抜けると視界が360度赤の世界に包まれる。

さらに奥へと進むと、上から無数の鍵が赤い糸で頭上に垂れ下がっている。

圧巻なのは、奥にある壁の鏡だ。

いままで通ってきた空間全体が映り込み、より奥行きを感じる。

 

左右上下、さらには前後まですべてが赤の空間作品であった。

 

鍵と扉、部屋

実に私的なキーワードであるが、その空間こそが無限の広がりを生み出すのかもしれない。

 

 

 

言葉で説明してみたものの、やはり実際にその場にいってこそ、感動は伝わるのではないか…と、会期終了後に書きながら思いました。

行けなかった方、塩田千春の今後の作品に期待です!!!

 

 

鑑賞日:2016年9月13日(火)

鑑賞時間帯と所要時間:内覧会。ひと部屋のため30分程度

もっと早くみれるけど、のんびりしたため

時が過ぎるのを忘れてしまうようなところでした